甲殻類アレルギーの治療、大まかな流れは?

甲殻類アレルギー

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こんにちは、ちよです。
このブログでは、アレルギーに関することを中心に発信しています。

増えている甲殻類アレルギー

甲殻類アレルギーはどうやって治療すればよいのでしょう!? そもそも治療で治るの?

甲殻類でアレルギー反応が出てきたら、これからどうしたらよいか不安だと思います。

甲殻類アレルギーの治療や知っておきたい事をまとめました。

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甲殻類アレルギーについて

甲殻類アレルギーって?

エビやカニ、シャコなど節足度物で硬い殻に覆われている物を甲殻類といいます。

甲殻類アレルギーは食物アレルギーの一つで、この甲殻類にアレルギーがあることを総称して‘甲殻類‘アレルギー‘と言っています。

エビだけにアレルギーがあるとか、カニだけにアレルギーがるとかの場合でも甲殻類アレルギーに含まれます。もちろんエビだけにアレルギーがある場合は、分類は甲殻類アレルギーですが、エビアレルギーと言って構わないと思います。

甲殻アレルギーの特徴は?

甲殻アレルギーの特徴は、治りにくい事、比較的重い症状が出やすいアレルゲンである事です。

甲殻類は、離乳食ではお勧めではありません。1歳位からしっかり熱を通して食べさせるのが一般的です。

1歳2歳と食べだすと甲殻類アレルギーの子供もも増えていき、小中高生では最も多いアレルゲンと言われています。

乳幼児の頃多かった卵や牛乳のアレルギーは治る子供が多いので、その影響もあり治りにくい甲殻類は上位のままだとも考えられます。

もちろん大人になってから甲殻類アレルギーになる方もいます。

甲殻類アレルギーは治りにくく、そこに大人になってからアレルギーになる方も少なくないので、アレルギーになりやすい食物として上位になっているのではないかと考えられます。

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甲殻類アレルギーの治療法は?

大人の甲殻類アレルギーは治る事が難しく、除去という方法で症状が出ないようにします。

幼児の頃はまだ食べられる可能性もあるので、食べる練習を治療に取り入れていきます。

以下は主に食べる練習をする場合の治療法です。

大まかな流れ

①食べて異変を感じ甲殻類アレルギーを疑う

②受診する

③本当に甲殻類にアレルギーがあるか判断する

④症状によっては甲殻類を除去する。一生又は長期で除去する方も少なくない。残念ながら大人は除去継続の可能性が高い。

⑤年齢などにもよるが食べて反応を見る。量はごく少量から。

⑥食べる量を増やしていく

⑧経過観察しながら解除を進めていく

甲殻類アレルギーかも!?

食べて違和感を感じた時に、甲殻類アレルギーを疑うと思います。

毎日のように食卓に出る卵や乳製品小麦などと比べると、異変に気が付きやすいかもしれませんね。

ただ乳幼児はアトピーなど湿疹を持っている子供さんも多いので、その湿疹に甲殻類が関係しているのか判断が必要になります。

受診して相談

甲殻類にアレルギーかもしれない時は、病院を受診すると思います。受診し、まずは本当に甲殻類アレルギーなのか判断してもらう必要があります。

病院選びですが、食物アレルギーは治療にテクニックがいるので、アレルギー専門の病院が良いと思います。子供さんはアレルギー専門の小児科がお勧めです。かかりつけが専門ではない場合は、かかりつけで相談し、必要に応じて専門の病院の小児科を紹介してもらうという方法もあります。

本当に甲殻類アレルギーなのか判断する

病院を受診し、本当に甲殻類にアレルギーなのかを判断する必要があります。

湿疹など何かしらの不快な症状の原因が、もし甲殻類に関係がないのなら 甲殻類を避けなくて済みます。

判断は、その不快な症状に対する治療をし、改善するかを見ます。

他に問診と言って、年齢やアレルギー歴、普段の生活の様子や、不快な症状がで時の様子など先生の質問に答えます。

それで甲殻類がアレルギーの原因の可能性があるのなら、血液検査など更に判断材料を増やします。

ちなみに血液検査の数値と症状の出方には個人差があるので、数値は目安となります。もちろん数値が高い方がアレルギーの可能性は高いのですが、あくまでも目安で他の判断材料や症状で先生に判断してもらいます。

他に普段の食生活などをつける食物日誌などを書くこともあります。

このように問診や検査など複数の情報から、可能性を判断してもらいます。

原因となる食物の除去をする

甲殻類アレルギーだと判断された場合は、甲殻類の中でアレルギーを起こす物を探し一旦除去します。

甲殻類の中で、どの食物にアレルギーがあるかは、食べた時どうなったかや、他にアレルギーはあるか等患者さんの様子を知る為の問診や、血液検査などで推測します。

血液検査では、エビ・カニ、ロブスターが検査できます。

エビ類だけなのか、カニ類だけなのか、その両方なのか、構造に作りが似ている所があるイカやタコ貝類はどうなのか。

ちなみにイカ・タコは、検査ができます。

貝類は、カキ・ホタテ・アサリ、ムラサキイガイです、同じ種類の中でも食べられる物と食べられないものがあるかもしれません。一つ一つ確認していくことになります。

検査結果と、症状など色々な情報を元に除去するものを決めます。

除去が決まった物を食べずにいると症状に変化があるかなどの様子を見ます。

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少量(微量の場合もある)ずつ食べて反応をみる

少量ずつ食べてみて症状の出方を判断する試験を、食物経口負荷試験と言います。

残念ながら大人は子供より治るのが難しく、除去という方法が治療になる事がほとんどだと思います。

その分岐点は、16~17歳くらいの思春期が一つです。この年齢位からは、「この食物はアレルゲンではないですよー」と知らせてくれる抗体が出来なくなってきます。

以下は乳幼児をメインで一般的な事を書きます。

食物経口不可試験は、早いうちに始めます。症状にもよりますが、除去後1~2週間で開始を検討します。

重症な方は入院施設を備えた専門の病院で行う事になると思います。

この試験はとてもテクニックが必要です。また重い症状が出る場合もあるので、専門の病院で行ってください。

かかりつけの小児科が専門でない場合は、専門の病院を紹介してもらい連携して治療を行う事もあります。

毎日食べたり、身近な食事の材料に使われやすい卵、牛乳、小麦と違うので、絶対食べれないと困るわけではありませんが、もし負荷試験が可能なら頑張って欲しいと思います。

やはり食べられる物が一つでも多い方が日常生活は楽です。給食や修学旅行など、親から離れている時も心配事が減ると思います。

ただ、甲殻類は治りにくいので、試験を続けても全部食べられるようになるかはわかりません。でも、エビ自体が食べれなくても、例えばエビが入った鍋でエビのエキスが他の食材にしみている状態でも、エビを食べなければ問題ない。を第1目標にしたいですね。全部食べられなくても、出された食事から除く位まで行けたら随分違います。

もし卵や牛乳、小麦など日常で頻繁に登場する食材があった場合、先にそちらを試験していくと思います。別々に検査しないで一緒にすると、どの食物がアレルゲンなのか見つけにくくなってしまいますから。

食べる量を増やしていく

食物負荷試験では、症状が対応できる病院で、適切と考えられる量を、単回又は複数回に分けて食べてみます。

良く火の通ったブラックタイーガーを0.1gからの方もいれば、あの小さなオキアミ1匹からの方もいると思います。

何度もしつこいですが、甲殻類は症状が重く出る方も少なくないので、病院で慎重にその方のレベルに合わせて進めます。

その日の目標の量が来たらストップします。でも、目標の量まで行かないうちにアレルギー症状が出たらそこでいったんストップです。

通院しながら食物負荷試験を進めていきます。食べられる最低限の量がわかったら自宅でも食べられます。

ただ、思うように食べられなくて気が滅入る方も多いと思います。そこで無理やり食べさせようとしても、嫌がるかもしれません。子供が嫌がるときは量を減らすとか、お休みする日があってもよいと私は思います。

体調が良くない時や疲れている時など、食べる以外に負荷がかかりそうな時はやめたいたほうが良いと思います。アレルギーは体調不良の時は出やすいようです。

ママのプラスな声かけと笑顔で乗り越えられたらいいなと思います。笑顔でも、心はドキドキだと思いますが。食べる事が苦になると本末転倒ですものね。

経過観察しながら除去又は解除を進めていく

かかりつけや専門の病院へ通院しながら食物経口負荷試験を進めていきます。最低限の量がわかったらその量は自宅でも食べて慣れていきます。

もし食物経口負荷試験でうまくいかなかったら、日を開けて再度チャレンジです。

指定された日を開けて、検査、普段の様子、症状など診察してもらい、再度経口負荷試験をする。という繰り返しになります。

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食生活の見直しも必要です

「食は人なり」という言葉がありますが、普段の食事は健康な体の基礎になります。

食事を変えてすぐ効果が出るわけではありませんが、習慣にする事で段々と健康体に近づけていきたいですね。

食生活の改善は、地味だけれどとても欠かしたくない治療の一つだと思います。

うちの息子は乳児の頃、食物アレルギーだけではなく、アトピーもひどかったのですが、食事を見直してアトピーがみるみる治って行きました。

気を付けている事は、バランスのとれた食事、季節で採れる野菜を食べる、食物繊維を摂る、甘いものは控える、添加物や農薬を控える、などです。

もちろん完璧には出来ませんし、今ではジャンクフードも食べたりしますが、基本的にはこのような考えを取り入れて食生活をしています。

バランスのとれた食事

野菜、肉、炭水化物のバランスや、食材も偏らず、色々な食材を取り入れるという事です。

例えば、昨日はお肉だったから、今日はお魚にしましょうとか、豚肉だったから次は鶏肉など、食べられる物の中で偏らないようにします。

食物繊維を摂る

食物繊維は野菜、特にレンコンなどの根菜類に多く含まれています。

もちろん野菜なども良く食べますが、うちは発芽玄米や雑穀をお米に混ぜて食べます。

発芽玄米は玄米よりも柔らかく簡単に食物繊維が取れるので重宝しています。

食物繊維は美容と健康に欠かしたくはない物だと思います。美肌にも関係するのでママも嬉しい食材ですね。

季節の野菜を食べる

日本は春夏秋冬で摂れる野菜が違います。まず旬の食材は新鮮で栄養価も高くお値段も安いのが魅力です。

他にも意味があります。旬に食べる意味があるのです。

冬が過ぎ春に出てくるタケノコやフキノトウなどちょっとえぐみのあるものは、冬にため込んだ老廃物をデトックスしてくれると言われています。

トマトやキュウリなどの夏の野菜は、脱水になりやすい暑い夏の水分やカリウムの補給をしてくれます。

実りの秋、秋の野菜はサトイモやレンコン。夏に疲れた胃腸を保護してくれたり、冬に備えてでんぷん質が多くなります。

寒い冬、冬野菜は体を温めてくれます。大根、かぶ、ネギなど。

このように季節の野菜は季節の環境に合った効果があります。

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甘い物を控える

甘い物の摂りすぎは体の免疫機能を狂わせてしまいます。

子供は3度の食事だけでは足らずおやつを食べますが、甘い物だけを食べる習慣はアレルギーに限らず成人病の原因にもなります。

おやつは、小腹を落ち着かせるおにぎりやうどんや、子どもの好きな野菜などと、気分を変える少しのお菓子という組み合わせにし、おなかがすいた時に甘いものだけで満たさないようにしています。

もちろんおやつは楽しみの一つなので厳しくはしませが、小さな時からの習慣なので子供達も特に気にしていません。育ち盛りは、おにぎりなどでおなかが満たされるので、満足できているようです。

添加物や農薬を控える

もちろん完全に断つのは難しいでしょう。

沢山食べるお米は無農薬にするとか、お買い物の時原材料表示を見て添加物の少ない物を選ぶなど少しでも減らす習慣にします。

治療を進める事と同時に、食生活も見直してみてはいかがでしょうか!

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