甲殻類アレルギーはイカやタコにも注意が必要?

甲殻類アレルギー

書籍:「食物アレルギーの息子とその家族の16年間の物語」
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こんにちは、ちよです。
このブログでは、アレルギーに関することを中心に発信しています。

エビやカニなどの甲殻類は、色々なお料理になり食卓を飾ります。ただ、甲殻類アレルギーは、甲殻類だけではなく、他の食材にも注意しなければならない事があります。

また、イカやタコなど他の魚介類との関係も気になります。

そもそも甲殻類の特徴は? イカやタコは食べてよいの?

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甲殻類アレルギーについて

甲殻類って?

甲殻類とは、節足動物の一つで、エビやカニ、アミなど全身を硬い殻に覆われている生き物を言います。

甲殻類アレルギーの特徴は?

甲殻類アレルギーは食物アレルギーの一つです。

食物アレルギーとは、本来体に害のないはずの食物に過剰反応して、湿疹など体に不快な症状が出てしまうアレルギーの事を言います。

食物アレルギーは近年増加傾向にあり、エビやカニなどの甲殻類も増えている原因の食物の一つです。

甲殻類アレルギーは、幼児もいますが、小学生頃になるころから増えだし中学生や高校生では最も多い原因の食物です。

大人では、小麦、魚類の次で、甲殻類は3番目に多い原因の食物です。

アレルギー症状は、下痢や嘔吐、じんましんや湿疹が出たり、軌道が腫れて息苦しさを感じたりイガイガしたり、喘息が出てきてしまったりなどが目立つ症状です。そして、即時型反応と言って、食べてから1時間以内に症状が現れることが多いようです。

体のあちこちにアレルギー症状が出やすい食物でもあります

嘔吐、じんましん、息苦しさ、喘息と体のあらゆるところに症状が出てしまう事を、アナフィラキシーといいます。甲殻類は、このアナフィラキシー症状が現れやすい食物でもあります。

それだけでなくアナフィラキシーが進んで血圧が低下するなどショック症状を起こしてしまうアナフィラキシーショックまで進んでしまう方もいます。

それと、アレルギーの原因となる食物を食べただけではなんともないのに、食べた後に運動をすることで重症化してしまう食物依存性運動誘発性アナフィラキシーという症状があるのですが、この甲殻類は小麦に次いで2番目にこの食物依存性運動誘発性アナフィラキシーを起こしやすい食物になっています。

もちろん多いといっても全員ではなくほんの一部の方です。

ただ、食物依存性運動誘発性アナフィラキシーは中高生に多い症状で、甲殻類も中高生には多い原因食物です。そういう事もあると知っておくともしもの時に可能性の一つとして考えられると思います。知らなくて対応できず、何度も苦しいめにあった人もいるようです。

ちなみにうちの息子は甲殻類にアレルギーはないのですが、乳製品でアナフィラキシーショックも食物依存性運動誘発性アナフィラキシーも起こした経験があります。どちらも大事に至らなくてよかったのですが、初めて起こした時は知らなかったので、かなり気が動転した事を覚えています。

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イカやタコにもアレルギー症状がでる?

エビ同士、エビとカニ、エビやカニなどの甲殻類とイカやタコでアレルギーを起こす関係は規則性がなく、個人差があるようです。

交叉反応と言って、構造上類似しているせいで反応が出てしまう事があるのですが、甲殻類とイカやタコなどの軟体類の交叉反応もあるようです。

この交叉反応ですが、エビとカニの構造は85~95%で類似していて、エビアレルギーのうちカニにもアレルギーを起こす方つまり交叉反応は65%だそうです。

甲殻類のエビと軟体類であるイカは、60%前後構造上類似していて、エビにもイカにもアレルギーを起こす方はつまり交叉反応は17.5%、タコは20.3%だそうです。

エビとカニなど甲殻類同士は、交叉反応が高めでどちらも食べられない人もけっこういます。イカやタコなどの軟体類もダメな人は比較的少ないようですね。

甲殻類アレルギーの方で、イカやタコが食べられるかどうかは個人差があるので、実際食べてみないとわかりません。

食べても良いかどうかを調べる時ですが、じんましんや呼吸困難などの強いアレルギー反応が出る可能性もあるので、自己判断は避け専門の病院で判断をしていってください。

甲殻類アレルギーは、魚肉練り製品にも注意が必要です

甲殻類アレルギーの方は、さつま揚げやつみれなど魚肉練り製品にも注意が必要です。

魚肉練り製品とは、魚肉をすりつぶして蒸したり揚げたりしてある加工食品です。かまぼことか、ちくわとか、さつま揚げとかで、おでんにもよく使われますね。

魚肉練り製品の材料に用いられている魚肉は,網で捕獲したものをそのまま原材料として用いるため,どのような種類の魚介類から作られているか把握できていないことが多い(第 34 回薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会表示部会食品表示調査会資料)とあります。

確かに多くの練り製品の原材料表示を見ても、「魚肉」とあるだけで何の魚が使われているかわかりません。

ところで、甲殻類アレルギーの方で、この魚肉練り製品にアレルギー反応が出る方がいます。

実は練り製品に使われる魚の餌に関係しているかもしれません。

魚がオキアミという甲殻類を食べている可能性があるのです。

オキアミとは、軟甲綱 真軟甲亜綱 ホンエビ上目 オキアミ目に属する甲殻類の総称。形態はエビに似るが、胸肢の付け根に鰓が露出することなどで区別できる。プランクトン生活をおくる。とあります。

このオキアミは、甲殻類です。実際魚肉製品から甲殻類アレルギーの原因の一つであるトロポミオシンというたんぱく質も見つかることがあります。

ところで、エビやカニはアレルギー表示義務対象品目です。オキアミは表示義務品目ではありません。ましてや魚を使っていてオキアミを直接使っていない魚肉製品はオキアミまでは表示されません。

他には、オキアミはふりかけにも入っていることがあります。

直接使われて無くて表示されていなくても、間接的に入っている事もあるのですね。

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まとめ;甲殻類アレルギーは、イカやタコは食べられる?

甲殻類アレルギーの方で、エビもカニも食べられない方は65%と比較的多いようです。

イカやタコも食べられない方は20%位と、多くはありません。

さつま揚げなど魚肉練り製品を食べてアレルギー症状が出る方がいます。そういう方は餌に使われているオキアミという甲殻類が原因になっているかもしれません。

どれが食べられてどれが食べられないのかは、それぞれ確認してみないとわかりません。確認する時は自己判断は避けて、病院でアドバイスをもらいながら確認してください。甲殻類アレルギーは症状が強く表れやすい食品です。

うちの娘は軽い甲殻類アレルギーです。エビやカニを食べれはするのですが、あまり食べたがりません。お菓子のエビセンも好きではありません。イカやタコや練り製品は食べれますが、魚介類は全体的にあまり好きではないようです。

同じ甲殻類アレルギーでも、どの食品にアレルギー症状が出るかや症状の出方には個人差があるので、それぞれで把握しておく必要があります。

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