こんにちは、ちよです。
このブログでは、アレルギーに関することを中心に発信しています。
書籍:「食物アレルギーの息子とその家族の16年間の物語」
経験をもとに書きました。Amazonで販売中です!
甲殻類アレルギーの方で、牡蠣を食べてもアレルギー反応が出てしまう方がいます。
- なんで牡蠣にも反応するの?
- 他の貝は食べても大丈夫なの?
色々な疑問が出ると思います。
- なぜ牡蠣でもアレルギー反応がでやすいのか
- 他の貝は食べても大丈夫なのか
など甲殻類アレルギーと牡蠣についてまとめたので、少しでも参考になったら嬉しいです。
甲殻類アレルギーだと牡蠣にも反応する事があります
構造が似ている甲殻類と牡蠣
アレルギーはタンパク質が反応して起こすと言われています。
甲殻類でアレルギーを起こす主なたんぱく質は、全てはまだ解明されていませんが、トロポミオシンなどいくつかはわかっています。
実は牡蠣にも構造が似ているタンパク質があります。
そして甲殻類と貝類も似ている所があるそうです。
つまり、甲殻類と牡蠣を含む貝類には交差反応があるようです。
この交差反応とは、
ある抗原Aのタンパク質と構造的に似たような別の抗原Bがあった場合、Aに対する抗体がBに対しても作用する場合がある
交差免疫って何?[内科、アレルギー科] – はらこどもクリニック
つまり、構造が似ていることで同じような反応をする場合があるということです。
ちなみに、「交差反応」は「交差免疫」とも言います。
どのくらい交差反応がある?
甲殻類と牡蠣を含む貝類には、20%ほど交差反応の可能性があります。
また、貝類以外にも、イカやタコなどの軟体類にも交差反応があると言われています。
加熱して食べると大丈夫?
たんぱく質は過熱するとアレルギー反応が低くなるといわれていますが、実はそれは一部の食物だけです。
甲殻類アレルギーの主なタンパク質であるトロポミオシンは、熱にも安定です。
生よりはましかもしれませんが、生でも加熱料理でもどちらも用心した方が良いということです。
牡蠣は血液検査が出来ます
血液検査ですべての貝類が調べられるわけではありません。
牡蠣アレルギーかもしれないと思った方は、まずは医師に相談してください。
血液検査で貝類へのアレルギーの診断の目安を見ます。
検査値が高いと、いったん除去の可能性もあります。
低い場合は、結果に応じて食べ方や量などの指導があると思います。
昔は、検査して少しでも数値が出たら除去という感じでしたが、今は検査値を目安にしてその他の症状や環境などを加味して判断します。
必要以上に食物除去をするのは成長への心配もありますし、最低限の方が生活が楽です。
私事ですが、
息子がアレルギーだと知った2000年頃は、今よりも食物アレルギーの情報が少なく、治療も手探りでした。
怪しいと思ったものは片っ端から検査をし、完全除去をするという治療法でした。
すると、多くの食物にプラスの数値が出て、食物を除去する事になりとても苦労しました。 また、いざ食べてみようとなった時も怖くなってしまい、とても勇気が必要だったことを覚えています。
とはいえ、甲殻類や牡蠣アレルギーは、呼吸困難など重篤なアレルギー反応が出やすい食物です。
食べる食べないの選別は、専門の医師の指示の元、慎重に行ってください。
牡蠣はオイスターソースの原料になります
貝アレルギー、特に牡蠣でアレルギー症状が出る方は、中華料理で良く使われるオイスターソースにも注意が必要です。
なぜならオイスターソースは、原料に牡蠣が使われているからです。
オイスターソースは、牡蠣の煮汁を加熱濃縮して他の材料と混ぜて作ってあります。
いくつかのメーカーのオイスターソースの原材料表示を見ると、”カキエキス”とありました。
中華料理の他にも、冷凍食品、レトルト食品やインスタント麺などの中華風加工食品にも使われていることがあります。
ただ、牡蠣にアレルギー症状が出るからと全員がオイスターソースにも症状が出るわけではないと思います。 やはり各々の敏感さで差が出ると思います。
他の貝にもアレルギーが出る?
牡蠣アレルギーだと、他の貝にもアレルギー症状が出るか心配ですよね。
牡蠣も貝類で、他の貝類と構造が似ている所があります。
なので、他の貝類でもアレルギー症状が出る事はあります。
とはいえ、牡蠣アレルギーだと、全員が他の貝類にもアレルギー症状が出るわけではありません。
どの貝にも出る人もいれば、特定の貝にだけ出る人もいると思います。また、敏感さによって、全然食べられない人と、少しは食べられる人がいると思います。
どの貝が食べられなくて、どの貝が食べられるのかは、個々で違います。
病院選びは?
相談する病院は、アレルギー専門の病院、子供さんはアレルギー専門の小児科で慎重に判断していくのが良いと思います。
もしかかりつけの小児科が、アレルギー専門ではない場合は、かかりつけの病院とアレルギー専門の病院が連携して治療を進めるという方法もあるので、まずはかかりつけで相談してみると良いでしょう。
アレルギーかどうかの判断は、貝を食べた時何が起きたのか、他のアレルギー歴などなど、色々な材料を元に可能性を判断していきます。
血液検査ができるのは、
などがあります。
医師と相談しながら、安全のために除去が必要な物はいったん除去しつつも最低限の除去を目指すと、生活が少しでも楽になります。
まとめ
今回は、甲殻類アレルギーと牡蠣についてまとめました。
甲殻類と牡蠣を含む貝類には交差反応があるようです。
甲殻類アレルギーの方で、牡蠣を食べてもアレルギー反応が出てしまう理由はそのためです。
また、貝アレルギー、特に牡蠣でアレルギー症状が出る方はオイスターソースにも注意が必要です。
甲殻類や牡蠣アレルギーは、呼吸困難など重篤なアレルギー反応が出やすい食物ですので、 食べる食べないの選別は、専門の医師の指示の元、慎重に行ってください。
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