赤ちゃんの食物アレルギーの原因に母乳は関係ある?

アレルギー

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こんにちは、ちよです。
このブログでは、アレルギーに関することを中心に発信しています。

赤ちゃんが食物アレルギーだと、授乳中のママには心配になる事があります。

もしかして母乳が赤ちゃんの食物アレルギーの原因になってる??母乳も関係があるのか心配になります。

母乳は影響するのでしょうか? ママの食事を見直した方がいいの? それとも母乳はやめた方が良いの?

心配が尽きません。

今回は、母乳について考えてみたいと思います。

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妊娠中や授乳中ママの食物除去は推奨されません

食物アレルギー診療ガイドライン2016版には、「食物アレルギー発症予防のため、妊娠中や授乳中に母親が特定の食物を除去することは、効果が否定される上に母親の栄養状態に対して有害であり、推奨されない」(食物アレルギー診療ガイドライン2016より抜粋)とあります。

食物アレルギーについては、全てが解明されたわけではありませんが、日々研究や検証が行われています。

そして少しずつ解明されたり、より良い治療法へシフトチェンジされています。

以前は、妊娠中や授乳中の食事が子供のアレルギーに影響する可能性が高いのでは?と、ママも除去した方が良いという考えもあり、そのような試みもありました。

でも、その試みは予想と違ったようです。

実際に私も授乳中の頃、除去しました。息子はアレルギーが何種類もあったので、その食物を除去しながらの食事は、それはそれは大変でした。息子の栄養が偏らないようにと、食べてよい食材は全て取り入れ、必死で食事をしていた事を思い出します。

その頃と比べて今は、随分と治療法も改善されてきていると思います。除去は必要最低限にし、不要な除去は避けようという方向にあるようです。

とはいえ、母乳には母親が食べた物が影響してきます。ママの食事において気を付けたい事も含めて考えてみたいと思います。

その前に赤ちゃんの症状には、食物アレルギーと間違えそうになる症状や疾患もありますので、まずはそこから整理していきます。

その症状は本当に食物アレルギーが原因なの?

母乳やミルクを吐いてしまう考えられる原因は?

赤ちゃんが母乳やミルクを吐いてしまう時は、原因は幾つか考えられます。もちろんアレルギーが原因の場合もあります。

飲ませ方の問題

大人と違って赤ちゃんの胃はまだ未発達で、そもそも吐きやすい作りをしています。母乳やミルクを飲んだ後に、十分にゲップをさせていないだけでも吐いてしまう事も珍しくありません。他にも1回分の量が多すぎる時も吐いてしまいます。授乳後ゲップをさせてあげた後、すぐ寝かせるのではなくしばらく抱っこするとか、クッションを利用して胃に少し傾斜をつけてあげると良いでしょう。

けがや病気

食中毒や胃腸炎、風邪や細菌やウイルス感染、熱中症などでも吐いてしまう事があります。また、胃そのものの構造の病気などが原因の場合もあります。そのような場合は病院を受診してください。

アレルギーが関係

乳アレルギーだとしたら、ミルクを飲ませると嘔吐する事があります。アレルギーが重い時は母乳でも嘔吐する事もあるようです。その場合は、病院で指導してもらいながら対処していってください。

食物アレルギーが関係していない湿疹かもしれません

赤ちゃんに出てくる湿疹やアトピー性皮膚炎は、必ずしも食物アレルギーが関係しているわけではありません。食物アレルギーが関係しているのは約半分位です。とはいえ小さい頃は食物アレルギーが関係している事も多いので、関係しているのかどうかは判断する必要があります。

もし食物アレルギーが関係している場合、赤ちゃんのアレルギーがどの食物なのかを知る為に、検査中に一時的に授乳中のママも除去する事はあります。

食物アレルギーが関係していても、やみくもにママまで除去するのは推奨されていません。明らかに影響している方だけです。ただ影響している方は多くはないそうです。

ただ、直接関係していても、していないくても、食生活は健康にとても関係します。いずれにせよ食生活を見直す事は必要です。

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ママの母乳は赤ちゃんのアレルギーに関係ある?

ほとんどのママは食物除去は必要ありません

赤ちゃんが食物アレルギーだと母乳の影響も心配になります。

赤ちゃんに食物アレルギーがあっても、ほとんどの場合は、ママまでもその食物の除去をする事は多くありません。ただし、特定のママは必要になる事があります。

心配なのは、母乳で赤ちゃんのアレルギー症状が悪化しないかです。

実は母乳に抗原が含まれないわけではありません。ただ、かなり微量、極微量です。極微量で赤ちゃんへの影響は小さくなっていて、ほとんどは影響しないし、母乳のメリットの方が大きいのだと思います。

ただ、とても重症で治療の為に一時的にママも除去する場合があります。

母乳で明らかにアトピー性皮膚炎などの赤ちゃんの症状が悪化すると判断した場合も、ママも除去する場合があります。

また赤ちゃんがどの食物のアレルギーなのかを判断しなければならない時には、一時的に疑わしいその特定の食物を完全除去して検査をすることがあります。そんな時は、場合によってはママも一緒に赤ちゃんと同じ食物を完全除去する場合もあります。

全てが解明したわけではありませんが、今までの治療やそのデータ結果、研究の結果からは、ほとんどのママは赤ちゃんの為に食物の除去は推奨されません。ただし、検査中や明らかに除去した方が良いと先生が判断した場合は、ママも除去する場合がある、という事です。

もし除去が必要な時は、除去した食物を摂らなくても、栄養のバランスが崩れないような食生活が必要になってきます。ママや赤ちゃんの栄養の為にも、自己判断は避け、病院で慎重に判断してもらい、指導してもらいましょう。

良質な母乳の為に

授乳中の食事で気を付けたい事は?

アレルギーが有る無しに関わらず、良質な母乳はママの食生活が関係します。

良質な母乳にするには、本当に基本的な事ですが、栄養のバランスを整えたり、水分補給を意識します。

避けたいものは、アルコールやカフェイン、刺激物や添加物などです。また、ケーキや菓子パンなど甘い物の摂りすぎにも気を付けたいですね。

私の事で恐縮ですが、興味深い経験があるのでお話しします。

実は私の娘は3歳くらいまで私の母乳を飲んでいました。正確には下の子を妊娠している時は飲んでいないので、いったん中断し、下の息子が授乳中の時に娘も一緒にまた飲みはじめました。私もけっこう大きくなるまで飲んでいたので、3歳で母乳を飲む事を、私はさほど気にしません。もちろん娘は、心の安らぎの為に飲んでいて、栄養は食事から摂っていましたが。

で、お話も出来るようになった3歳の娘曰く、母乳の味は日によって違うらしいのです。

私が根菜類を多めに食べた日は「甘い」と言いました。私がお肉ばかり食べた日は「すっぱい」と言いました。私がケーキを食べた日は「苦い」と言いました。1度ではなく毎回味の感想を言っていたので、このような傾向がわかりました。ママが食べた物で母乳の味が変わるんだ。面白いですね。

ちなみにお肉も、しっかり摂りたい栄養です。ただ、酸っぱい味がするという事は、食べ方のバランスに問題があるのかと私は考えました。

お肉などのたんぱく質を食べる時は、野菜や炭水化物などのバランスも考慮し、お肉以上の野菜、適量の炭水化物も摂りました。そんな時娘は、「おっぱい美味しい」と言いました。たんぱく質をきれいに消化するには、ミネラルや酵素、炭水化物も必要なのです。

改めて栄養のバランスを考えさせられた出来事でした。

目指したい食事バランスは?

食事バランスガイド

左図は、一般的な理想の食事バランスを図にしたものです。(厚生労働省 農林水産省決定より)

上から、ごはんなどの主食、エネルギー源ですね。たんぱく質などを消化する時の燃料のような役割もあります。

野菜やイモ類などの副食。ビタミンやミネラル、酵素類。消化吸収の為の潤滑油のような感じです。それから食物繊維は肌を奇麗にするためには欠かしたくない一つです。うちの子は、食物繊維を意識して摂るようになって明らかにアトピーが改善されていきました。

肉や魚などの主菜。血や肉だけではなく、体中の構成元です。

そして乳製品や果物類。カルシウムやビタミン補給などの役割も大きいですね。

主食の摂りすぎは太る原因と言って毛嫌いする人もいますが、適量だと逆に効果があります。何よりも、母乳にはとても必要な食物の1つです。

とはいえ、毎回完璧な栄養は難しいかもしれません。

今回はお肉を食べたから次はお魚にしようとか、昨日は菓子パンを食べたから今日はやめておこう、など1~数日単位を1として、バランスを整えていくとストレスが減ると思います。

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