【赤ちゃんの喘息】長引く咳にはアレルギーが関係している?体質や環境からの影響は?

赤ちゃんのアレルギー

書籍:「食物アレルギーの息子とその家族の16年間の物語」
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こんにちは、ちよです。
このブログでは、アレルギーに関することを中心に発信しています。

赤ちゃんが咳をしていると、どうしたのかな?と心配になります。

赤ちゃんはまだ気管が未発達ですし、病気への免疫もなかったりするので咳の原因も様々です。

長引く咳は、喘息の可能性もあります。昔ほど多くはないですが、それでも赤ちゃんを含む小児喘息の患者さんは20人に一人と言われています。

また小児喘息の多くの患者さんは、アレルギーが関係しています。

ちよ
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そこで今回は赤ちゃんの喘息を中心に書きます。

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喘息って?

喘息とは、発作によって軌道が狭くなり、喘鳴や、、呼気延長、呼吸困難を繰り返す疾患を言います。

ところで、

子供の喘息を小児喘息と言います。

その中で赤ちゃんや幼児、つまり5歳までの子が起こす喘息は乳幼児喘息と言われ、小児喘息に含まれます。

ちよ
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そこで、まず小児喘息について説明します。

小児喘息とは

小児喘息とは、子供の喘息の事で、発作によって気道が狭くなり、喘鳴や、咳、呼気延長、呼吸困難を繰り返す疾患を言います。

発作は、慢性的に気管が腫れてしまい気道が狭くなってしまって起こります。

喘鳴とは、呼吸する時にゼーゼーと音が聞こえる状態の事です。

呼気延長とは、呼吸で息を吐くときにうまく出せず吐く時間が長くなってしまう状況の事です。

わかりやすく言うと、

喘息とは、息をする気管が腫れて狭くなってしまって、息をする時に音がしたり、息を吐きたくてもうまく吐けなかったり、息苦しかったりというような症状を繰り返す病気です。

喘息を疑ったときの咳は、ヒューヒューとか、キツネが泣くみたいにコンコンとか、ひどくなってくるとゼーゼーと聞こえてきます。

小児喘息の90%は、アレルギーが関係しています。そこに風邪やウイルス感染、受動喫煙など他の原因が引き金となって発症してしまったりと少し複雑です。

乳幼児喘息とは

小児喘息うち、5歳以下である赤ちゃんや幼児の頃の喘息を「乳幼児喘息と言います。

小児喘息の多くは赤ちゃんや幼児のころに発症してしまいます。

なんと、小児喘息の80~90%は6歳までに発症します。

赤ちゃんなのでまだ検査が難しい項目もあります。

大人や子供の喘息と比べて診断が難しく家族歴や、発作の状況、アレルギーの有無など、総合的判断で治療を進めながら診断していく事になります。

ちなみに、治療をしている時は症状が落ち着いていて、治療をやめたら症状が出てくる場合と、治療をやめても症状が落ち着いている場合とでは、前者の治療をやめたら症状が出てくる場合の方が「乳幼児喘息」の可能性が高くなります。

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発症の原因は?

喘息は、赤ちゃんの体質や性質と、環境からの影響と両方が関係します。

気になる赤ちゃんの体質や性質

家族歴や男女差

お父さんかお母さんが喘息になったことがあると、そうじゃない両親と比べて、赤ちゃんが喘息になるリスクは3~5倍高いと言われています。

また小児喘息は男の子の方が多いようです。男と子と女の子では気道の作りが少し違っていて、男の子の方が少し狭いのが原因の一つです。成長してくると気道も成長するので差はなくなってきます。

ちなみに大人は女性の方が多いそうです。

アレルギー体質

喘息はアレルギーが関係している事が多く、アレルギー体質だと喘息になる可能性が高くなります。もちろん体質だけで喘息が出ない赤ちゃんもいますから、可能性が高いという事になります。

吸入アレルゲンと言って、呼吸する時に吸い込むアレルゲンが原因で喘息になってしまう赤ちゃんはけっこういます。

アレルゲンについては、環境からの影響の所で書きます。

その他

赤ちゃんが生まれた時、早産だったり、低体重や肥満だったり、もともと気道が過敏だったり、遺伝的に喘息になりやすかったりと、赤ちゃんの色々な体質が関係してきます。

環境からの影響

アレルゲン

赤ちゃんを取り巻く環境には、アレルギーの元になる物質が沢山あります。

アレルギーが関係している喘息さんはとても多く、室内の塵やほこり、ダニやゴキブリ、猫や犬ハムスターなどのペット、菌類など、室外ではほこりや花粉などアレルゲンは身近にたくさんあります。

ちよ
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どのアレルゲンに関係するかは個人差があります。

ただ花粉症は赤ちゃんにはそう多くはありません。幼児以降が多いようです。

室内のほこりやダニなどのアレルゲンを完璧になくすのは、不可能に近いと思いますが、清潔を心がけ少しでも減らす努力は必要です。

室内は出来るだけ、お掃除がしやすいように荷物を減らしたり、洗濯しやすい物を使うのが良いでしょう。

以下は室内環境で注意したい事の例です。

室内環境
注意したいこと
寝具・防ダニ布団や高密度繊維布団カバー(布団からダニが出にくい布団カバー)
・こまめな掃除や天日干し
※ 最近は専用の掃除機もある
・じゅうたんは敷かずフローリング
家具類や置物・数を減らし掃除をしやすくする
カーテン・洗いやすい物
ぬいぐるみ・好ましくない
・せめて洗えるもの

掃除機によってはせっかく吸っても、空気口からほこりが出てきてしまうものがあります。ほこりを閉じ込める掃除機を活用することをおすすめします。

犬や猫などの毛の生えたペットもダニの温床になります。飼わないのが良いのですが、飼うとしてもこまめなトリミングを!

子育ては長期戦です。あまりストレスがたまらないように、室内の物を手間が省けるような物に変えたりして工夫をするとよいと思います。

例えば、我が家は高密度繊維布団カバーを使用したり、じゅうたんを使わなかったり、物を減らすなど、お掃除が少しでも楽になるようにしました。

その他

ウイルス感染

ウイルス感染というと怖い気がしますが、風邪と言われる病気の原因だったりして、誰もが感染しやすいウイルスも沢山あります。

呼吸器に悪さをするウイルスに感染すると咳が止まらなかったり、喘鳴や喘息のような症状が出る事があります。

そのような症状が出てしまった赤ちゃんの一部は喘息になってしまいます。

また、気管に影響のあるウイルスに感染をしてしまうと喘息が悪化しやすくなります。

タバコや煙などの吸い込み

タバコを吸っている人の近くにいると、タバコを吸っていなくても煙を吸い込んでしまう受動喫煙が問題になっていますが、このタバコの受動喫煙が喘息を起こしてしまうきっかけになったり、悪化の原因になったりします。

タバコ以外にも線香や花火の煙など、他の煙でも喘息発作が起こったり悪化したりするリスクは上がります。

黄砂や大気汚染

春になると中国大陸から黄砂が飛んできますが、この黄砂も喘息の発症や悪化の原因の一つです。

また、自動車の排気ガス、家具や家庭用品から出る化学物質などで大気が汚染されていても喘息発作が出てきたり、悪化の原因の一つです。

大気汚染や排気ガスは超微細で気管に入りやすいのです。

気候

台風や気温の急な変化など気象の変化は、喘息が悪化しやすくなります。

雨で空気中のちりやほこりがいったん地面におちて、雨が上がって晴れると空気中に舞い上がるのも原因です。

また台風の急な気温や気圧の変化で、塵やほこりが益々細かく粉砕され空気中に舞うのも原因かもしれません。

確かに、台風が来ると発作が出やすい気がします。何事もなく台風が去るとホッとするのですが、去った翌日に発作が出る事もあり、台風が去って気圧などが安定するまでの数日は用心が必要です。

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治療を怠ると

まずは喘息かどうかを診断してもらって、もし喘息だとしたら長期的に治療をする必要があります。

薬を自己判断でやめたり、治療を怠って発作を繰り返すと、気道も炎症を繰り返してしまいます。

そうするとますます気道が過敏になり発作を起こしやすくなるうえに、気道の内部が厚く硬くなって行きます。そしてまた発作が出やすくなる・・・という悪循環に入ってしまう事になります。

他にも赤ちゃんの咳の原因は様々です

今回はアレルギーが関係している事の多い乳幼児喘息について書きました。

しかし、赤ちゃんはちょっとした事でも咳をしたり、咳が出てしまう病気も色々あります。

全部をお伝えすることは難しいので、ざっくりと書いておきます。

産まれて間もない赤ちゃんでも風邪や病気をする事はあります。

ところで赤ちゃんは、ママから免疫をもらっているので生後6か月頃までは風邪をひきにくいと言われています。

ひきにくいとはいえ新生児の赤ちゃんだって風邪をひくことはあります。

生まれたばかりの赤ちゃんにお熱があったら要注意です。速入院って事もあります。

一時的な短い咳

母乳が詰まったり、ハイハイしている時に落ちている物を飲み込んでしまって咳が出る事があります。

軽く背中をとんとんしてつまりが取れたり吐き出してくれたら良いのですが、そうじゃない場合は救急で病院へ行ってください。

部屋が乾燥していたり、ほこりっぽいくても咳をしてしまう事があります。

そんな時は、湿度を調整するといいと思います。湿度の目安は40~60%です。加湿器を利用する時に加湿器の中が掃除しにくい物はお勧めできません。タンクの中にできてしまったカビを巻きちらす可能性があります。カビも咳や喘息が出る原因の一つです。

ウイルス感染や細菌感染が原因の咳

気管にウイルスが侵入すると、その異物を排除しようとして咳が出ます。

風邪などの感冒屋気管支炎は初期症状として、くしゃみや鼻やのどの違和感などがありますが、赤ちゃんなのでわかりにくいかもしれません。

インフルエンザや他のウイルス感染だと、急に発熱したり、痰がらみの咳や鼻水も出てきたりします。

赤ちゃんは、脱水症状を起こしやすく危険なので、注意が必要です。病院で診てもらいましょう。

咳以外にも、発熱、痰、鼻水などの症状が伴っていると、喘息用気管支炎の可能性もあります。

百日咳は、細菌性の感染症で赤ちゃんや子供に多い病気です。

赤ちゃんは、まだ話せないので咳の原因が何なのかむずかしいと思います。もしいつもと様子が違うと感じたら、気兼ねなく小児科に相談し少しでも不安を減らしてくださいね ^^)

喘息に関する主要参考文献;小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017(日本小児アレルギー学会)

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